キルティングジャケットを代名詞とする『ラベンハム』の生誕地は、ロンドン北東部・サフォーク州にある小さな村 “ラベンハム”。当時エリザベス女王に仕える女官であったミセス・エリオットにより、1969年に創設されました。当初はキルティングを使ったホースブランケットを製造していましたが、1972年に顧客から要望を受け、保温性に優れる乗馬用のキルティングジャケットを発表。1980年代に入ると『ラベンハム』はファッションブランドとして認知されるようになり、1993年にはここ日本にも上陸。そして2002年・2007年には英国産業界の名誉である「クイーンズ・アワード」を受賞しています。アジアに生産を移す英国ブランドが多い中、『ラベンハム』の製品は現在もすべてMADE IN ENGLAND。サフォーク州のサドバリーにある自社工場にて、厳しい管理体制の下で生産されています。しかも、縫製や仕上げのみならずキルティング生地の製造まで自社で行っているというのだから驚き! そして、さらに特筆すべきは『ラベンハム』を象徴するディテールであるダイヤモンドキルト。上糸には伸縮性のあるナイロン糸、下糸には毛羽立たせたポリエステル糸を使い、ステッチの十分な耐久性を確保。加えて、万が一ほつれた場合でも損傷が最小限で済むよう、写真のようにダイヤモンドキルトの角で糸を交差させているんです。このような高度なステッチ技法は、ブランドの長い歴史が培ってきたものといっても過言ではありません。